3DSの自動操作についてまとめ

SwitchにはUSB端子(プロコン)があるのでワンボードマイコン(Arduino等)を疑似プロコンにして自動操作させることができます。
ですが3DSにはそのような端子が無いので通常は物理での操作に頼るしかありません。

例:VCポケモン用の自動育成マシン
(今ならこの方法でもカムをソレノイド+マイコン制御とすればもっと自由にできるはず。音の問題は残りますが…)
ならば端子を増設しようというのがいうのがこの記事の目的です。
一度端子を増設すれば以降はSwitch同様にマイコンで自動操作を自由に組めるようになります。

必要な道具

・半田ごて
何でも良いと思いますが自分が使用しているのは工業高校指定品のこれの旧モデル。それゆえにフリマアプリを「HOZAN 工具」で探すと2000~5000円近くで買えたりします。

こて台・ヤニ入りはんだは付いて無いので別途必要。

・Y字ドライバーについて
自分が使用しているのはGBやGBAにも使えるサイズ2.6も付いた左のですが3DS系やswitch、ゴプラ、モンボPlusのみの分解に使うならサイズは1.8のみの右ので十分です。

・+ドライバー
極小のものが必要ですが100円ショップによくある6本組セットのでOKです。

・ピンバイス・ニッパー・デザインナイフ・金属/ダイヤモンドやすり等
増設する端子の穴を開けるのに必要です。ピンバイスは100円ショップのレジンクラフト用1.5㎜ので十分です。

・導通テスター
無いと結線不良が調べられないので必要です。

・小皿
外したネジを無くさない為の置き場所になります。

スマホ(デジカメ)
分解しながら撮影して元に戻す時の手がかりを作れます。

必要な材料

3DSについて
3DSは安いですが内部スペースの余裕がなく、「SDスロットのはんだを剥がして立ち上げる」という難易度高め作業があるのでおすすめしません。
3DSLLは内部スペースに余裕があり作業しやすいものの、底面のラウンド形状のせいで…背中側に出すようにでもしないと綺麗に収まらないのがなんか…ワイアレススイッチの下あたりを大きく切り欠くかコネクタ付ケーブルを生やしてしまうのも手かもしれない。
2DSは基盤の端子を付ける面がすっきりしていて作業しやすい(誤接触しにくい)のでおすすめ。また本体性能が上2つより高く「時計変更からHOMEに戻る時間が若干短い」のも嬉しい。
New3DS/LLは…持ってない!

・配線について
基盤の位置決め穴の隙間を通して使える極細のポリウレタン銅線が推奨。
自分が使用しているのは千石電商で買った「UEW ポリウレタン銅線 0.2mm 20m(https://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=EEHD-04KM)」。秋月なら「ポリウレタン銅線(0.29mm 20m)(https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-09583/)」。
使い方は切り出してそのまま使えることになってはいますが、自分は通電不良が心配なので、
1.熱した半田ごてを台に置く。
2.小手先にはんだ線を当てて溶かし玉を作る。
3.玉にポリウレタン銅線の端を2~3秒付けて抜く。
の手順で被覆を確実に溶かしつつ半田メッキして使っています。

・増設する端子について
場所を食うのが難点ですがジャンパーワイヤーを直接刺せる「ピンソケット (メス) 2×20 (40P)(https://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-00085/)」を刻んで使っています。
ラジオペンチで金具を引っこ抜いておき、配線の片端にそれを取り付け、もう一端を基盤にはんだ付けしてから金具を刺し直すことで作業がかなり楽になります。
はんだの食いつきが悪いので銅線を取り付ける前に少量のはんだを盛っておくのがポイントです。
ピンソケットを使うと「ピンヘッダ」「リボンケーブル」を使って専用の接続ケーブルを作りやすくなるのも利点です。

作業手順

・ゲーム基盤に配線を取り付けるポイントについて
以下の記事を参照。

3DSと3DDSLLの外部端子
https://error-astray.hatenablog.com/entry/20160723

2DS端子取り付けポイント
https://twitter.com/error_astray/status/931511954304245760?s=20&t=okn6q08XC911C6hyZHFlDw

参考:2DS分解手順の記事
2DSの人気が無いのか、ゲーム修理ドットコムが人気無いのか。 めったにない2DSの修理色々
https://xn--sckyeodv22m9y1b.com/2021/03/28/2ds-repair/

・取り付けに関して
こちらも銅線を取り付ける前に基盤の各ポイントに少量のはんだを盛っておくのがポイントです。
盛った所に銅線の端を載せて、端でない部分をテープで固定、盛った所にコテ先を少し当てればはんだが溶けて結線完了です。

自動操作

・電子回路での制御について
今ではマイコン制御で十分ですが…(VC出た頃もあったけどゲームでは2019年末の剣盾無限ワットで知れ渡ったので)。
とはいえ小型かつ本体給電で動くのでこちらもまだ利点はあります。

(動画設置予定)
VCポケモン金銀用自動孵化&アンノーン狩り回路
孵化と育成の両方をこなせる金銀の自動操作回路の完成形。


3DSサンムーン用A連射&自動孵化回路
ジョイスティック操作ゆえにあまりに資料が少ない全自動ケンタロスダッシュについての記事。

マイコンでの制御について

Arduino IDEのLED制御をフォトカプラ制御に応用して操作します。
Blinkから始まるArduino入門 その4 複数LED(https://www.denshi.club/cookbook/arduino/introduction/blinkarduino4led.html)

タッチ入力ついては「ソレノイドを使った物理入力」をフォトカプラ制御して行います。詳細は次の記事にて。