「プラモ狂四郎」を研究するにあたり関連資料を総ざらいしようというということでまずはコミックボンボンを調査していこうと思います。
Twitter(X)で「#狂四郎考察 - 検索 _ X」として先行で載せていますが、こちらの方が編集・文字制限がなく見返しやすいので追ってこちらにまとめていきます。
情報は出来るだけ調べていますが、何かネタがあったらコメントいただけると助かります。
というわけでまずは創刊号から。
「プラモ狂四郎」は創刊3号(82年2月号)から連載開始なので載っていません。
ちなみに国会図書館の登録データが「欠: 1巻2号」「1(1) 19811100(欠2)※12月号は欠号という意味」となっていますが、当初ボンボンは隔月誌だったので12月号は元からありません。
創刊号のガンダム関係の記事は白黒ページにはなく、「SFプラモマガジン」という約A5サイズのカラー冊子風の記事と折り込みの懸賞の目録ページのみに掲載されていました。
ページ構成は「表紙→SFプラモマガジン→アンケートはがき→折り込みページ→スパットマンXのカラー扉(以降カラー無し)」とカラーページをガンプラ記事に注力しています。
全ページを深読みはしていませんがモノクロ記事ではダグラムの設定資料や絵コンテまで掲載と、ボンボンはアニメ誌寄り・マニアックと評される理由が見受けられました。
SFプラモマガジン
冊子の構成は上の画像の表紙+内容14P+裏表紙(Dr.スランプのプラモカタログ)で16Pとなっています。3~20Pだけサイズが小さいという現在ではあまり見ない形式です。
サイズを半分にするのは低コストでぺージを増やす作戦なのでしょうか?テレマガでもこの仕様は使われていました。
内容は「完成品写真とボックスアート付きの商品オールカタログ(情景模型&キャラコレ含む)」「発売予定リスト(9,10,11月分)」「入門教室(小田雅弘氏による1/100ザク制作記事)」「マニア教室(プロによる作例)」が載っていました。
完成品写真にはパッケージの写真とストリームベースによる作例が混在していました。
川口克己:1/144ガンタンク、
小田雅弘:1/100シャア専用ザク、1/144ゴッグ、1/144アッガイ(ズゴックの足で腕が延長されている)、1/100量産型ゲルググ、1/100シャア専用ゲルググ、
高橋昌也:情景模型ア=バオア=クー、
入門教室ではパーツの切り離しに爪切りを使う事、仮組にセロテープ、ヤスリがけ、タミヤパテによる隙間埋め、銀で汚し塗装などが紹介されていました。
マニア教室では大河原邦男氏の制作したザク(下画像)と加藤満雄氏のザク(動力パイプが真鍮製)、川口克己氏のゾック(アニメグラフブック「ガンダムII」のイラストを参考にマーキング)が掲載。どちらも後に出た「SFプラモブック①機動戦士ガンダム」にも掲載されています。
掲載されていた作例は殆どがホビージャパンからの流用ですが、小田氏の1/60ザクのクレーン(上の画像)は ホビージャパンや「HOW TO BUILD GUNDAM」の作例記事に全体写真が無かったので貴重な資料となっています。
ガンダムプラモ大けんしょう
創刊記念の懸賞で当選人数が多く設定されています。キャラコレや戦艦もありますが完成品プレゼント(右下)もありました。よく見ると先ほどの入門教室で小田雅弘氏が作っていたザクと思しきものも。
この創刊号ですが15万部刷られ、販売60%予想の所、80%の12万部が売れたそうです(2ヶ月販売。参考:コンティニューVol.36の対談、P123)
読者の何%が懸賞に応募したか分かりませんが当選人数が1008名なので相当当たりやすかったのではないでしょうか?当時のガンプラの入手難を考えると切手代40円を払って送る価値はあったと思います。
この懸賞はアンケートハガキも兼ねており「良かった/悪かった記事を3つ選べ」という設問もあります。22個ある選択肢には漫画タイトルが並ぶ中「SFプラモマガジン」の文字もあります。
この創刊号アンケートについて「ガンプラ特集記事が漫画を押し退けて上位に来た」という記述を何処かで見ましたが賞品が全部ガンプラならそりゃそうなるのでは…?
以上、ストリームベースの名前はあるもののボンボン読者にはまだな「何者?」な感じですね。次号に続く